お帰りなさいませ☆ご主人様♪
あんでる 2006/3/17
シナリオ:2さうざんと内藤 原画・キャラクターデザイン:綾風柳晶

叔母が経営するメイド喫茶で起きる……という話。

メイド喫茶と感じない主人公は、働いているメンバーに真のメイドを目指して特訓……
が、奉仕の心を持ってご主人様を悦ばせる……ということで、身も蓋もないエロイ特訓が繰り広げられます。
序盤でシナリオの方向性となる、真のメイドを目指す理由付けが描写されていきます。基本的にテンポよくシナリオは展開します。1日の流れも早いですが、やや意味もなく時間だけが流れている…という感は否めません。イベントらしいことも起こらず、大人数での日常会話のやり取りが主に描写されていきます。
雰囲気としては、ややドタバタっぽい印象は受けるものの、ギャグ系の面白さはありません。
メイドの心がわからない店員達…ということで、ゲームとしては喫茶店での仕事を通したヒロインとの関係という展開ではありません。どちらかと言うと、真のメイドを模索するヒロイン達が、主人公を相手に奉仕する…ということで、主人公は為されるがまま……というエロゲのよくある都合の良い展開が繰り広げられます。
そのため、エロのイベントは前半から適度に発生します。ある意味ハーレム状態とも言えますが、主人公の置かれている立場から言うと、あまりハーレム…という雰囲気は伝わってきません。また、前半から発生するエロは本番がありません。本番は、キャラによっては中盤でありますが、基本的にはラスト周辺になります
ヒロインのルートになるのはラスト周辺になってからで、それまでは序盤の雰囲気がそのまま続きます。また、そのために共通パートも長いです。
シナリオが動くのはヒロインルートに乗ってからのラスト周辺です。ただし、ルートによってはシナリオがほとんど動かずに終わってしまいます。


絵は、一部の立ち絵の塗りが微妙に見えますが、普通以上のレベルは保っているように見えます。
1枚絵は、綾風柳晶さんの絵のクセがあまり良い方向に向いているとは思えません。綾風柳晶さんの絵は、ゲームを作っているブランドによってかなり格差が出てくるのですが、美遊の「LOVE LETTER」に比べるとイマイチ感の拭えない絵です。
立ち絵は4〜5パターンくらいありそうです。それと、デフォルメされた立ち絵が1〜2パターンぐらいありそうです。

システム面は、エフェクトが切れないのが難点です。画面切り替わり時のクリックしたときのレスポンスが悪いです。

ボイスは主人公以外のフルボイス仕様です。
BGMは当たり障りのない音という感じです。


プレイした印象は、イマイチな内容でした。
シナリオ的には、判り易い内容でテンポよく進む…という点は良いのですが、序盤の展開がそのまま後半のラスト周辺まで続くので、さすがに飽きます。シナリオが動くのもラスト周辺ということで、エロゲによくある「終わり良ければ全て良し」という典型的なシナリオ構成でした。
また、テンポよく進む代わりに描写不良です。ヒロインと結ばれるのは、理由付けが全くありません。主人公の心理描写が足りないですし、ヒロインの方も主人公が好き…という意思表示もありません。単なるご主人様…でエロが発生する始末です。
イベントは、淡々と描写されていて速攻で終わる…という印象を持ちました。これはテンポが重視されているからなのですが、やはりもう少しイベントで引っ張る…ぐらいはあっても良いように思います。それと、前後関係のない単発イベントが多いので、全体的にも印象に残りにくい作品だというイメージを持ちます。
エンディング内容は、どれもイマイチな内容でした。個別ルートが3つであり、他は3P、ハーレムという内容です。ヒロインは7人と多いのですが、7人中3人が個別ルート、残り4人の内2人と2人が分かれて3P。そして、4人のハーレムという構成です。3P、ハーレム伴に内容に差を全く感じない出来であり、わざわざ4人分を補完する意味がないように思います。というより、個別ルートの3つ分のルートしかマトモに作っておらず、他の4人はどちらかと言うと不要なキャラです。そもそも、序盤からキャラ数が多くダラダラと会話を続かせるためだけの要員でしかないため、この7人という多さはかなり疑問に思いました。

エロ自体は適度に発生するので、絵が気に入った人でエロを重視する人には向いているでしょう。あとは、主人公が受けのなされるがままのエロが好きな人向け…でしょうか…?ただ、本番のエロシーンが少ないのに注意ですが。



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以下、日記からのログです。ネタバレの可能性あり

2006/04/01
現在、あんでるの「お帰りなさい☆ご主人様」をプレイ中…

内容的に直前までプレイしていた「>>ふぁみ」と被っているせいか、「>>ふぁみ」とあまり変わらない気がします。
エロのシチュエーションが一緒。
OHPには、ドタバタ系…とか書いていましたが、全然ドタバタ系には見えません。大人数の会話はありますが、仕事トークが中心。淡々と描写されているだけですし、イベントも消化不良…という感じの描写不良。もう少しイベントを引っ張ってもいい気がしますが、実質は突発的で単発イベントという感じですね。前後関係がほとんどないイベントだから、単にイベントをプロットしただけの内容に見えます。
とにかく、特訓と表したエロイ特訓が「>>ふぁみ」と被っていて、もはやどーでもいいような気分。
スキップ機能が使いてぇぇぇぇーーーー
「お帰りなさい☆ご主人様」ネタバレ

〜〜花椰秋葉ルート総括〜〜
ヒロインルートの展開が突飛です。シナリオはラストの部分しか動きません。一応、起承転結っぽい流れはありますが、前半の流れから言うとバランスが悪く見えます。
過去からやってきた花椰秋葉…ということで、タイムスリップ系…らしい。説得力は全くなく、気分的に萎えます。不思議な力でタイムスリップしてしまう…というようなタイムスリップ系にするほうが無難なのに下手に学問らしく説明しようとするので胡散臭さ満点です。
前半〜後半にかけて描かれていたメイド喫茶…という話の流れを完全に無視した展開で、花椰秋葉の存在が、段々過去に戻っていく…という話になります。
現代での存在が薄くなっていき、そして消える
エンディングは……また輪廻転生ネタか…
「お帰りなさい☆ご主人様」ネタバレ

〜〜本橋冥ルート総括〜〜
主人公と幼馴染の本橋冥。子供の頃に交わした約束を本橋冥は覚えているが主人公は覚えていない。
体の関係になり主人公は本橋冥に告白するが、本心を中々表現できない本橋冥は受け入れない。
が、その後呆気なく陥落して恋仲に。
しかし、意見が中々折り合わない2人の間に、自称「王子」が本橋冥に求愛。
主人公は、本橋冥の幸せを考えて身を引こうとするが、昔の約束を思い出して……という展開。

あまり深く考えなければ、そこそこは面白いシナリオの内容ですが、心理描写というか…テンポが早過ぎて、主人公と本橋冥の心理的な変遷が不自然に思いました。もう少し”間”を演出してくれればいいのですが、エンディング間近とあって急ぎ過ぎです。
主人公は、好きと言いながらも、胡散臭い自称「王子」の出現によって、呆気なく本橋冥から身を引こうとした展開が理解できませんね。テンポが早いこともあって、心理描写の変遷も早く、この辺が中々納得できない要因になっています。勿論、本橋冥の気持ちの変遷も変ですが。一貫して主人公が好きという気持ちがあれば、本橋冥の取る態度には納得できません。
シナリオ上は「王子」が明らかな、主人公と本橋冥をくっつけるためのかませ犬(当て馬)になっていますが……まぁ、この辺で「面白い」と思う人と「予定調和で面白味に欠ける」と思う人に分かれるかな……
どの道、エロゲの恋愛AVGによくある話ですね。
「お帰りなさい☆ご主人様」ネタバレ

藤宮真希ルート総括
藤宮真希の事業に行き詰まり鹿鳴館が閉鎖に追い込まれるが、館の中に骨董品が見つかり法外な値段で売れた…という話。
正直……「へぇーー」で終わってしまうシナリオです。
まぁ、起承転結があるかどうかは別として面白味の何もない予定調和で塗り固められたシナリオです。
「お帰りなさい☆ご主人様」
他のヒロインは3Pかハーレムルートしかないです。
勿論、シナリオは皆無です。
単にハーレムエンドが3つあるってな感じです。正直、面白くなかったです。

で、「お帰りなさい☆ご主人様」は終了しました。
感想としては、シナリオが動くのはラストのみです。つまりはエンディング間近でようやくシナリオが展開するタイプですね。そのため、全体の流れから言うと、面白味の欠ける内容でした。前半から後半にかけては、単にイベントがプロットされただけです。

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