なつ☆なつ
あんく 2005/9/29
シナリオ:鳥童マリア 原画:榊MAKI

大富豪の家に使用人としてアルバイトをすることなった主人公。そして、その奉公先でヒロインと……という話。

シナリオは、普通の恋愛AVG。BGMの影響か…ややドタバタ系っぽくは見えますが、テキストを読む限りBGMで誤魔化されていてドタバタ系…とも違う気がします。雰囲気的にドタバタ系ということです。実質は、日常会話中心でシナリオ的に何らかの進展があるわけではありません。選択肢でヒロインを追いかけることによってイベントが発生していくだけのゲーム進行です。
展開的に起伏があるわけでもないのでダレます。序盤から最後まで平坦なシナリオ展開のテキストを読んでいくだけです。ダレるのは会話が日常的な部分が多い…ということも起因していますし、イベント的に大事件が起こる…わけでもないので、ある意味「無難なシナリオ」と言えますが、ある意味「中身が空っぽ」です。
エロシーンはキャラによっては何度か発生しますが、本番があるのは最後だけ。鬼畜性は皆無のひたすら純愛系。


絵は…立ち絵が以前より目を大きく書き過ぎている感じがあり、顔のパーツ配置にややバランスを崩しているように見えます。しかし、1枚絵は問題ありません。塗りは明暗のコントラストを付けすぎていてやや不自然に見えます。しかし、絵も塗りもレベルが低くは見えませんので、それなりに満足はできます。

システム面ですが、メッセージウィンドの透過度が変更できません。しかもデフォの状態では字が読み難いです。アンチエイリアスを掛けることが可能であれば多少マシになるのでしょうが、そういった機能もありません。テキスト送りについては、ストレスは感じませんでした。

サウンドはこれまでのあんく作品よりかは随分マシになっています。が、今回も高音は出ていますが、低音が全く聞こえてきません。全体的にキンキンした高音の音が耳障りに感じます。それでも、今までよりかはノイズがほとんどないためか圧倒的に良くは聞こえます。
ボイスは、ヒロインのみのボイス仕様になっています。しかし、キャラに合っている気がしません(段々慣れてきます…が)。


プレイした印象は、普通〜地雷の中間くらい。
シナリオの中身が薄いです。鬱な部分が皆無ということで、そういった人達向けの明るくほのぼのとした雰囲気の日常会話だけを楽しむという趣向のシナリオです。よって、絵を気に入り、更にシナリオが日常会話だけでも満足できる人向けのゲームです。
個人的には、シナリオの展開が全くなく、緊張感の欠片も感じられない退屈な内容でした。また、シナリオは共通パートが大部分を占め、複数回プレイはかなりの苦痛を強いられました。


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