ときたまふぁんたずむ
あてゅ・わぁくす 2006/04/14
プロデューサー:てぃふぁ
シナリオ:玉城琴也 原画:天河慊人

学園系ドタバタAVG

Hすることで霊を除霊する能力を持つ主人公。
しかし、空から落ちてきた記憶の失った霊であるタマには効かない。
タマは自分が何者か調べて欲しいと主人公に依頼する…
…という内容。

ゲームは、あっけらかんとした明るさを持つ雰囲気のドタバタ系のシナリオです。
主なシナリオの展開としては、
霊であるタマと主人公の日常的なパートがメインになります。
学園ではタマ、クラスメイト、保険医…とのドタバタした会話の掛け合いのパート。
そして夜にはタマとのHシーン…という流れが続きます。
そして、学園等に出現する浮遊霊、自縛霊といった霊を除霊する…という展開をおり混ぜながらシナリオを進行させていく
…というパターンです。

ヒロインルートに乗るまでは共通パートであり、大体60〜70%ぐらいです。
展開としては、ルートによって弱冠のクオリティの差を感じますが、
どのルートも当初のドタバタした雰囲気を終盤まで崩していません。

シナリオ自体も、主人公が霊能力を身につける理由付けや、
タマが記憶を取り戻す経緯等が描写されていてシナリオの描写としては丁寧さを感じます。
付き合ってからも一波乱起こすような展開です。

エンディングは、エンディングを迎えた達成感は感じますが、
人によっては作風の影響で物足りないと感じる人がいるかもしれません。

エロは、全体的に満遍なく配置されているという印象です。
主には、タマとのHシーンが重点的に描写されます。
CGはやや使いまわしの傾向があり、差分CGだったりします。
タマとのHシーンは、最初は丁寧に描写されますが、後になるほど淡白になる傾向があります。
他のヒロインはヒロインルートになってからになります。
1プレイでのシーン数は結構多い方だと思います。

絵は、1枚絵は良い感じです。美麗です。
立ち絵は、1枚絵と比べるとややキャラが違うようにも見える時がありますが、
総じて美麗と認識で出来ます。
立ち絵のバリエーションは2パターンくらいで、
表情の変化の演出は普通…という感じです。
エロ絵は、構図的にエロイと認識できる絵が多いです。
しかし、時々キャラの顔を大きく描き過ぎたり、
背景空間が大きく空き過ぎて構図的にイマイチに見えたりもしますが、
プレイしていてもあまり気にならないと思います。
不満点としては、イベント絵の挿入できる箇所が多い割にはイベント絵が少ないように感じました。
ただ、作風的なものからか、
カットインでギャグ絵を挿んだり、
劇画タッチの絵を挿んだりと、ある程度の工夫を感じさせます。

システム面ではさほど気になる部分はありませんが、
エフェクトでややレスポンスが悪いようにも思います。
ただ、慣れればさほど気になるようなストレスは感じません。

ボイスはヒロインのみという仕様です。男性キャラにボイスはありません。
また、ボイスはビミョウにキャラに合ってない気がします。
キャラに合っているのもありますが、大半は合っていない感じです。
それと、同じキャラでも時々音量バランスが崩れているようにも聞こえました。
BGMは、ドタバタの作風に合っていて良い感じです。
しかし、主題歌はおそろしく下手です。私には聞くに耐えれないレベルでした。

プレイした印象は、
ギリギリ良作といったレベルでしょうか……

シナリオのテンポが非常に良く、
作風が明るい雰囲気でドタバタ系だったこともあり、
気軽に楽しめる内容です。

日常会話のパートが主力にはなりますが、
不毛な会話をダラダラと読まされるという感じを受けません。
ドタバタした雰囲気でありながらもシナリオを少しづつ進行させている
…というのを感じさせる展開でした。

ただ、ややネタに走る傾向があり、
そういった部分において元ネタを知っているかどうか…
…というプレイする人間を選ぶ傾向が時々ある…というのが勿体無いです。
ドタバタした部分は、ギャグ系の面白さというのは感じませんが、
楽しい雰囲気は十分に伝わってきます。
単なる騒がしいだけのドタバタ…とは違うと思います。

シナリオ的には、主人公とヒロインが好き合っている
…という動機付け、あるいはそういった心理描写が弱冠良い気もしますが、
そういったことを気にさせない作風を前面に押し出している…というのが好印象でした。

主人公とヒロインが付き合い始めてからは、
お互いが好き合っている…ということは読み取れる展開でしたし、
シナリオ上でも一波乱を起こさせる展開を用意し、
エンディングに繋げるなど起承転結も感じます。

設定的な部分でも、主人公が霊能力を身に付けるようになった経緯や、
タマが記憶をなぜ失うようになったのか(なぜ主人公なのか)
…という部分も説明されており、丁寧にまとめられている…と思います。
ただ、やはりシナリオ上、タマを中心に描かれていることで、その他のルートにおいて前半の描写がややムダになってしまう傾向があるのが残念でした。

作品は、ドタバタ系のシナリオが好きな人には向いていると思います。
内容的にも難しい部分はありませんので気軽に楽しめる作品でしょう。
エロは、和姦メインですが、一部触手があります。
また、極々一部でネコ耳メイドです。
また、極々一部で裸エプです。
また…………
Hシーン数が多いですし、中には淡白な描写もありますが、丁寧に描写されているものもあります。
絵もアングル的にエロイと思えるのがあるので、
エロを重視する人にもある程度は満足できるかと思います。


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以下、日記からのログです。ネタバレの可能性あり

2006/05/21
早速、
「ときたまふぁんたずむ」インスコしました。

「ときたまふぁんたずむ」ですが、コレも中々良いね。
あっけらかんとした明るい雰囲気の作風で、ややドタバタっぽい掛け合いもある。
不毛な会話が意外に少なく、どちらかと言うとシナリオ上の会話の方が多い。
私はこういった内容のモノが好きですww

Hすることで徐霊する能力を持つ主人公…という設定で、
エロも満遍なく配置されている。
ただ、CGが使い回しだったり、差分だったりしますが…

まぁ、何にしろ、作風的にあまり設定上のことは深く考えるな
…というようなものなので気軽にプレイできるエロゲかな…と。

立ち絵の使い方とかは普通なんですが、
カットインCGで偶にギャグ絵が出てきたり、劇画タッチの絵が出てきたりと、
飽きさせない作りにはなってるかな。
問題は、声優があまり合ってる気がしない……

あと、主題歌歌ってるの誰か知らんけど、下手過ぎる。
こんな下手な歌をよく採用する気になったな……このブランド。
ある意味チャレンジャーとも言えるw
「ときたまふぁんたずむ」

〜〜タマルートネタバレ総括〜〜

起承転結の流れがハッキリしています。「転」の流れも悪くは無いです。
「夏」の精霊であるタマ。そのため、冬が来ない。
タマは主人公に昔分け与えた霊力を取り戻し、記憶が甦る。
そして、自分の精霊としての役目を果たすために主人公と別れることを決意する。

そして……夏はまた巡る
という展開。

まぁ、ラストは予測は出来たけど、変にハッピーエンドに固執しなかったのがいいよ。

ライターによっちゃぁ、
・精霊の役目を放棄して主人公と結ばれるとか…
・精霊を止めて主人公と結ばれる…
とかの展開に持って行きそうだからね。
私もそういったエンディングは望まないから、
エンディングは最良のパターンに持ってきたと思う。

作風も常にドタバタの掛け合いも忘れずにシナリオが進行している展開になっていす。
シナリオも意外に接合性が保てているし、
作風的にそういった部分を考慮しなくてもいいような明るい雰囲気があるので、
悪い出来じゃぁない。

しかし……あまりネタには走らないで欲しい…と思うのだが……
こういったアニメネタは好きじゃぁないし。

エロシーンも結構多かったかな。
アングルによっては、まぁまぁエロイ構図の絵とかもあった。

ウ〜〜ン…まさか4月にこんな伏兵があろうとは……

評価:8点(あるいは9点でも可?)
「ときたまふぁんたずむ」

〜〜百瀬美杏ルートネタバレ総括〜〜

起承転結のハッキリとした内容だった。

ミドリという淫乱幽霊が百瀬美杏に憑依したことをきっかけに、
体の関係、更に百瀬美杏が主人公を好き…ということを知る
意識し始める2人だが……
タマが百瀬美杏に憑依したときに魂が癒着し、タマと百瀬美杏が離れなくなる
そして、タマと百瀬美杏の魂が融合する時が近づいていく……
という展開
ラストはタマと百瀬美杏の両者ともが自分の消滅を望んだが、主人公の選択は……

と、まぁ…中々良い話だった。
最後のネタの部分は、主人公の愛の力…と言いたい所だが、
タマが記憶を取り戻したことが原因で魂が分離した…ということかな。
その事実もタマは何も言わずに天に帰るんだけど、
ラストの方でタマとフユカがしゃべる内容が印象的だった。

最後の最後は…裸エプロンのエロで終わってしまうんだけどね(笑

全体を通して見ると、共通パートが80〜90%くらいはあるので、
個別ルートを描写するのは弱冠のムリがあるような気がします。
そのため、後半盛り上がりタイプのシナリオになってしまうのですが、
シナリオの構成上どうしてもタマの描写が主力で描写されてしまうので、
その他のヒロインルートは、弱冠ムリが祟ってしまう。

勿体無いと言えば、勿体無いのですけど、個人的には大して気にするべきことでもないかな…と思います。
これは、作風上のことで押し切っている気もしますけどねw

まぁ、何にしろ、そこそこの満足できる内容でした。
評価は…7 or 8点ぐらいかな。

2006/05/23
「ときたまふぁんたずむ」

〜〜七宮なずなルート総括〜〜

基本的な流れはタマルートのものを引き継いでいる
共通パートは70%ぐらいでしょうか。
展開的には、タマが記憶を取り戻して、天に帰り終結する。

しかし、ルートに入れば七宮なずなの描写は十分に描かれていた。

なずなには、祖母が憑いている…
なずなが祖母を超えるまでは成仏しないということ。
そのため、霊力を取り入れたい。
そこで芹が主人公と…とすれば霊力を手っ取り早くアップできるとアドバイスし、
なずなと主人公が関係を持つように、なずなと芹が画策する…という展開。
そのワナに主人公はハマり、なずなを好き…と告白。
一方、なずなは…はじめはそういった動機だが、結局主人公を好きになってしまった

という流れになります。
あとは、ドタバタした雰囲気を確保しながら、
幽霊を除霊する…という目的を忘れない展開になっています。

このルートは起承転結が無く、2人が好き合ったときからそのままゴールインです。
しかし、その後に次々とイベントを起こしていく展開には好感が持てます。
まぁ、それが幽霊を除霊する…というイベントなんですけどね。

また、七宮なずなのルートでありながら、タマのことを最後まで描ききったことも良いですね。
ゲームの当初の目的を忘れていないということですw
大概のエロゲはルートに乗ってしまうと当初の目的はほったらかし
…というパターンが多いですからねぇ…

不満点は、起承転結が欲しかったことかな。
でも、出来としては悪くは無かったですね。

このルートの評価は7点。
「ときたまふぁんたずむ」

〜〜椚木樹里ルート総括〜〜

七宮なずなのルートと同様、起承転結が感じられない
しかし、ドタバタした雰囲気はラストまで続いて終わる。

このルートは、椚木樹里に猫が憑依したところから始まる
この辺は、まぁ萌え路線とも言えるルートで、
猫が憑依したことでネコミミ系になってしまうw
更にその後はネコミミ+メイド服にw
しかも、椚木樹里はツンデレだしな……

椚木樹里と付き合うことになった動機は薄い。この辺は結構強引に思う。

その後は、学園長(椚木樹里の祖父)から、椚木樹里と付き合うための試練が与えられる。
この試練の乗り越え方は…まぁ良い出来だったと思う。
下手に倒すことで解決…ということに固執しない考え方がいいね。このライター。
この辺が、上手いと感じた。

不満点としては、ルートに乗ってからの話の展開だった…というのがね。
前半のシナリオの流れが機能していない
タマのことは完全に無視されたルートだし、
椚木樹里に猫が憑依したところまでは、このゲームのシナリオの核となる部分は保持していたけど、
その後はヒロインと主人公の恋路だけが描かれた内容だったのが残念でした。

出来としては悪くは感じなかったけど、6点ぐらいかな…評価は。
ドタバタの雰囲気が最後まで続いた作風を考慮するってことでw

まぁ、「ネコミミ+メイド服」という展開に持って行きたかったんだろうね…ほとんどオマケだw
「ときたまふぁんたずむ」

七宮芹ルート
まぁ、ほとんどバッドエンドみたいなもんかな……

某サイトの攻略ではハーレムになってますけどね…
「ときたまふぁんたずむ」終了しました

素直に面白かったです。
個人的希望としては、
・声優をもっと上手い人にするべき
・1枚絵のイベント絵をもっと挿入するべき
ということぐらいかな。
シナリオに関しては、まぁ良いんじゃぁないでしょうか。
勿論、捻りも何もないシナリオだけど、シナリオの核となる部分は常に心掛けて描かれていた。
日常会話も、不毛な会話ではなく、シナリオに関係しているものがほとんどだった。
それでいてドタバタ風にまとめていて、
非常にわかりやすい……内容でした。

まぁ、細かい部分はさほど気にするような作風ではないので、心象としては
ギリギリ良作のレベルだと思います。

絵は、エロ絵の構図が良い感じだと思います。
意外にエロイと思える構図が多いですね。
ただ、時々頭のサイズを大きく描き過ぎたり、
変に空間が空いていて構図の取り方がイマイチだったり、
…と、やや不自然に見える絵もありますけど、私的には悪い印象はありません。

一番ダメだったのは主題歌かな。
私がいくら気にしないと言っていても、あれは聞いてられないレベルでした。下手すぎです。

つーか、大野まりな…ってよく見る名前やん!

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