ラストソング
Berkana 2005/12/9
シナリオ:奈落肇/天城悠理/長月ミジンコ/麻生慧 原画:甲斐

学園生活最後の年に何かを始めたい…というきっかけでバンドをすることになった女の子4人組…

この手の話に良くありがちな展開です。
不純な動機でバンドをやり始め、曲りなりにも突き進んでいくという典型的スクールバンドの象徴…というんでしょうか……そういったモノを描いたシナリオ展開です。
エロゲのためか…そういった部分を描写してもしょうがないと踏んでいるのか…音楽に関するイベント20%、学園生活80%といった配分です。
視点はヒロイン視点で描かれています。途中のシナリオセレクトで入れ替わりはありますが、基本的に話が1本道で主に沢村真理奈の視点になります。


立ち絵が雑です。キャラクターの顔が弱冠崩れ気味です。そのため、魅力を全く感じません。立ち絵はワンポーズのみの表情違いだけです。そのため、ずっと同じ絵を見させ続けられているという印象です。

文字が小さくて読み難いです。更にウィンドウの透過度の設定が悪く、文字の読み難さに拍車をかけています。
エフェクトは切れますし、文字送りも問題はないですが、文字が読み難い事が一番致命的です。

ボイスはヒロインのみです。BGMは作風に合っていると言えば合っていますが、とても音楽を題材にしたシナリオに向くクオリティではありません


プレイした印象は、地雷です。
作品としてのクオリティが全体的に低いという感じに思います。
まずシナリオですが、展開に起伏が全くありません。序盤でバンドをやると決めて…そのまま学園生活と、どうでもいいような練習風景。ラストはありきたりの予定調和展開で終了。珍しいことと言えば、女の子視点ということくらいでしょうか
エロは、かなり強引な展開です。そもそも、男との関係の描写が圧倒的に足りていなく、エロシーンに入るのにはかなり疑問です…というより無理矢理場面挿入しているという印象です。エロシーンもやはり、沢村真理奈が中心になります。別シナリオを選び続けても沢村真理奈のエロシーン場面が挿入される形態はまさしく手抜きです。他ヒロインだと…オナニーとかレズシーンとか……複数回プレイだとゲーム構成が物凄く疑問に思える作品です。
序盤からの目的を見ると、最後は序盤の目的から外れている感じです。行き当たりばったりのシナリオ…という感は否めません。
そもそも、話の筋が1本しかなく、他ヒロインのシナリオを選び続けても沢村真理奈のシナリオに終結してしまいます。よって、他ヒロインの存在意義が初めから全くありません。
絵もBGMも稚拙です。チープなエロゲという印象は拭えません。まさしく手抜きです。

そもそも個人的に、自分のポリシーも持たずにバンドをしても意味がありません。自分の好きな音楽を自信を持って主張することが一番大事であり、適当で済ますだけのこういったシナリオには個人的に絶対に納得できない部分です。完全に冒涜された気分です。
実際にバンドをやっていた人間から見ればクソ同然。読む気が失せます……
理想を掲げて前に突き進む…と言えば聞こえはいいですが、実際に真剣に音楽をやっている人に対して失礼極まりない作品です。


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