ARGONAUTS -アルゴノーツ-
Fairytale 2005/2/25
シナリオ: 原画:みぶなつき

人類が地球を離れコロニーで生活する時代。学校の研修で子供ばかりのメンバーで宇宙船に乗り、木星に旅立つ…という話。

ゲームは主に、マップ上で行動選択することで進めていきます。選択肢もほぼ全選択になるのですが、所々で全選択にならずに微妙にCG&分岐する仕様です。昔のエロゲによくあったタイプのようなゲーム進行のシステムです。行動選択ですが、イベントらしいことが起こってもすぐにそのイベントが終了してしまうため、表面上はひじょうにテンポ良くゲームが進行しますが、逆に端折り過ぎてその展開の速さについていけません。そのため、明らかな描写不良に感じます。また、各イベントの内容が薄く、ゲームシナリオが印象に残り難いという感じがします。
エンディングは伏線も何もなく終わってしまいます。個別エンドもなく、1つしかエンディングが見当たらないです。そのため、このヒロイン数は多過ぎるかと思いました。イベントの中身が薄い上にこのキャラ数であれば、どのキャラも全く印象に残りません


絵は、立ち絵と1枚絵の違いがないのは賞賛できますが、どちらも美麗に見えません。特に塗りがわざとなのかどうかが判別付きませんが、雑です。この塗りではかなり安っぽいゲームに見えます。それ以外にも、絵が全体的に陳腐です。宇宙空間は上手く表現できていますが、宇宙船はリアリティが感じられません。他には、1枚絵のCGの枚数が少ないです。差分込みで70枚ちょいとは……

システム面ですが、テキスト送りでややストレスを感じます。最速にすればテキストはノーウェイトになりますが、音声を1クリックで切ることができない仕様で、そのために結局2クリックするハメになります。最初のクリックで音声キャンセルできれば、もっと快適にプレイできるんですがね……。


プレイした印象は、地雷です
作風ですが、緊張感が全く感じられません。6人のヒロインと主人公で宇宙船が航行しているのですが……如何に技術が進歩しようともまず現実的にありえない設定です。子供向けアニメにはよくある設定ですが、18禁ゲームであるはずなのに子供向けのアニメの脚本という印象です。正直、どの世代の年代層を狙ってゲームを作っているのかかなり疑問に思いました。
最終話の展開も、疑問です。各キャラの自分勝手な考えでシナリオが進行します。つまりはみんな子供のような考えです。子供向けのアニメでは許されるかもしれませんが、大人の視点から見ると主人公一行の考え方にはとてもついていけません。というより嫌悪します。大人=悪として、自らの正当性を主張(自己中心的)する様には呆れ返ってしまいます。そのため子供向けのアニメを見させられている気分になりました。キャラの思考が幼稚で、共感が全く出来ません。


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