この青空に約束を− | |
戯画 | 2006/03/31 |
シナリオ:丸戸史明 with企画屋 | キャラデザ・原画:ねこにゃん |
過去に主人公と約束を交わした思い出を元に、 ヒロイン達と繰り広げる青春ストーリー……という感じでしょうか…… 基本的にはオーソドックな恋愛AVGという趣ですが、 話の内容が昔の思い出から発展しているせいか、 恋愛の過程を描いたものではなく、 付き合ってから起こる軽い試練を2人で乗り越えていく… …という前向きな内容です。 また、話の根底には大人達が弊害になって主人公とヒロインに降りかかる難題… …という傾向があり、 大人社会に反抗することが青春という 昔の青春ドラマにありがちな展開になる傾向があります。 前半は、主人公の通う学園の寮の取り壊しの話(学園側との対立)が描かれます。 そして、転校生、沢城凛奈との確執などがシナリオに盛り込まれ、 寮の取り壊しの話をかわしながらも 沢城凛奈が寮の仲間として迎えられていく……という展開です。 ゲームは、行動選択でヒロインを選択していく…という方式です。 イベント内容は、不毛な日常会話が中心になります。 それ以外のイベントでも、 ヒロイン達…という大人数での日常会話が中心です。 シナリオはテンポよく進行していきます。 会話もテンポよく進みますが、描写は淡々としています。 やや描写不良の傾向があり、 イベントもほとんどが最後まで描かれることがなく、 尻切れしたような傾向があります。 ゲーム背景としても、4月の始業式から夏までが共通パートとなっており、 イベント的なことも足早に描かれていく… …という印象は否めません。 ヒロインのルートに乗れば、 やや丁寧な描写にはなりますが、 ルートによって展開の描写の丁寧さが違うような印象を受けます。 展開としても、メインヒロインのルート(羽山海己、沢城凛奈)であれば、序盤の流れから自然にヒロインのルートに乗っている感は受けます。 しかし、他のルートはオマケっぽい位置づけのようなシナリオです。 クオリティもメインヒロインのルートに比べればやや低く、 序盤の流れを無視した展開でHシーンだけが描写されて終わってしまう… …という印象を受けます。 |
絵は…少し微妙な感じです。 キャラクターによって描き込みの具合が違うような印象を受けました。 羽山海己以外は描き込み不足な感じの絵に思います。 塗りは普通…か、ややイマイチな感じです。美麗には感じますが…… 立ち絵は、サブキャラが1パターンで、ヒロインは3〜4パターンぐらいでしょうか。 しかし、会話によって変化するのは基本的に表情のみであり、 立ち絵数が多くても激しく変化しているイメージはありません。 また、サブキャラの絵はどう見ても手抜きです。 1枚絵のイベント絵は少ないという印象を受けます。 構図も全体的にイマイチな感じで、エロ絵にしても正面アングルの体位は問題がないですが、 横アングル位置とかだと等身のバランスが明らかに取れていません。頭でっかちという絵の傾向があると思います。 システム面は戯画のインターフェイスですが… カスタマー性には優れていますが実用性が全く伴っていません。 まず、表示速度が遅く、ノーウェイトに出来ません。 レスポンスが非常に悪いです。 ゲーム進行はテキストではテンポが良いのですが、 実際にゲームをプレイすると思うような進行のテンポが取れず、ストレスが溜まります。 更に、文字色の設定が散々です。 デフォルトの状態では文字が見難いのですが、文字色を変えても見難いです。 特にメッセージウィンドウの外に表示されるメッセージの文字色は、どの色に設定しても読み難いです。 こういったところに、開発者の配慮が全くありません。 自由度を上げているつもりでも、逆に開発者がプレイヤーのことを配慮していないことが伺えます。 あらゆる背景色に対応できるフォント色を決めるのは不可能です。 こういったものは、メーカーが最初からフォント色を決めるか、 あるいはメッセージウィンドウ内に全て文字を収めるべきです。 これは、デフォルトの文字色が見難い…という時点で論外なワケですが……。 ボイスは、主人公以外のフルボイスという仕様です。 男性ボイスはやや素人っぽい感じです。 BGMは当たり障りのない音。 |
プレイした印象は、限りなく普通に近い出来です。 シナリオの構成が全体的に悪く、 序盤からの流れを受け継いでいるのは、メインヒロイン2人だけであり、 その他のヒロインはヒロインのルートに乗ってから話が始まります。 また、メインヒロインのルートでも、 羽山海己のシナリオの伏線と、沢城凛奈のシナリオの伏線が全く異なっているため、 どの道不要な描写が多いという印象です。 シナリオはテンポよく進みますが、 前半で明らかな描写不良な上に、イベントが尻切れして中途半端なところで終わっている …というところから、シナリオ上、何を描写したいのか理解できません。 また、会話中心の内容と相まって不毛な日常会話をダラダラと読まされているだけ …で終わります。 後半のヒロインルートでは、 メインルートの2人とそれ以外のルートでクオリティの差がハッキリとしており、 メインルート以外のヒロインは急遽付け足しただけの急造シナリオという印象を受けました。 あるいはメインルート以外は大して何の思慮もなく作った… …という感じでしょうか? 更に、メインヒロインのルートでは感じた作品のコンセプトが、 メインヒロインのルート以外では感じ取られません。 そのため、単なる寄せ集めシナリオの青春ラブ(?)ストーリーAVGという印象で、 学園の寮生活をエンジョイする主人公が猿のように発情したHシーンを繰り広げるだけの作品に思えてなりません。 勿論、メインルートの2人のシナリオが面白いわけでもなかったのですが、 まだ前半の伏線を受け継ぎながら作られている分、読める範疇にはあるかと思います。 ゲームは… 起伏のある展開が嫌いな人向けのシナリオでしょうか? 予定調和でマッタリ、安心なゲーム展開を好む人向け? エロは、若気の至り…という感じの発情した猿状態なので、どれも同じに見えます。 エロには期待しない方が無難かと。 |
2006/05/16 |
「この青空に約束を」を再開。 といっても、また最初から。以前やってたけど、内容忘れたし。 まぁ、やっぱ、キャラ選択の部分まで全然面白みを感じない。 イベントがどれも尻切れしていて描写不良。テンポは良いけど、丁寧さが全くない。というか中途半端。 海己ルートが終了したけど、 主人公と結ばれる動機は、イマイチわからん。 だって、最初から子供の頃から…云々になってるし。 それに付き合うきっかけになったのもなぁ…… 主人公はともかく、ヒロインって流されるまま…って感じ。 親のことがあって、主人公に迷惑をかけたくない…というのもわからんでもないけど、ウ〜〜ン…あんまし悩むべきことでもないと思うのは私だけ? お互い好きあってるんだったら、それでいいんじゃぁねーーの? それに、周りから急き立てられて、仕方なく付き合った…という感じがしてならない。 そういう意味で、ヒロインの意思が全く感じられない。 主人公は主人公で、やたらと自己主張の強い人物だしなぁ…… こういうのが皆好きなわけ?? 肝心の話は、最後までプレイすれば、まぁまぁ良い感じ。でも最後だけ。 読んでるコッチが恥ずかしくなるくらいの青春物語って感じかな。 個人的には、あまり起伏のない展開だったので、 普通に面白いかな…という程度。 あと、序盤での流れが悪い。ルートに乗るまでの6割くらいは、テキストを読む価値が見出せない。 それに、ゲームの始まり方がダメ過ぎ。海己ルートプレイしても、ゲーム序盤の展開が全く関係ないし。 これだったら「ACT3から始めてくれよ」…と言いたい! それと、これを起承転結の流れかどうか…というのは微妙です。 私としては、もう少し2人の試練が厳しければ……と思います。 この程度の試練ってのは全然大したことがないと思う。 それを大袈裟に書いてるだけで、読んでても「あ、さいでっか…」で終わります。切羽詰った様子も感じられないし、切羽詰るような状況でもない。所詮、小さなコミュニティー社会での世間体云々で終わるぐらいなもんだ。 まぁ、ある意味現実的と見るのか……どうなんでしょうねぇ……。 少なくともゲームシナリオ上としてはあまり大したことない。 絵は1枚絵がよいね。エロ絵。手足が長くてスレンダーだから、構図がイマイチでもそれなりに良い感じだった。ただ、立ち絵のキャラと1枚絵のキャラの等身バランスが違うと思うのは私だけでしょうか?? 評価は現状6点か7点ぐらい。 序盤の印象では2点直行のような気もしたけど(笑 まぁ、私は他のレビューサイトのように最高傑作とは思わないですね…(汗 |
2006/05/18 |
「この青空に約束を」プレイ中…… 〜〜沢城凛奈ルート総括〜〜 話的には良い感じ。 このゲームの始まりは、沢城凛奈のためにあるものだから、別段序盤からの流れは自然に思う。 ただ、キャラ選択の部分はかなり不要に思う。 ルートに乗れば、話は結構良い感じ。 沢城凛奈の初恋の男の子。その男の子がまた会える事を祈って、合わせ石を互いに持つ。 その話を聞いた主人公は、一片の記憶を頼りに、沢城凛奈の合わせ石の片方を探す……が、合わない。 合わせ石が合うか合わないかは別として、互いに好き合っていた両者はめでたく…… という展開か。 まぁ、合わせ石に拘わらなかたのが良いね。(ただ、ラストにこの展開を使うのはバレバレだけど。) しかし、付き合い始めてからが退屈だ。展開に起伏が無いし、エロは猿だしな… まぁ、若いから…なんだろうけど、酒がどうのこうの…とかなってるのに、エロは高校生並というアンバランスさ。 あんまし、こういった猿のようなエロシーンは好きじゃぁないし私的に印象が悪い。 陸上の推薦で、沢城凛奈が別の学校に…という話に発展。しかし、出て行くのがイヤなのに素直になれない。 そんな気持ちで学園祭を迎える…… ちなみに劇が茶番丸出し。ライターの意図したいことはわかるけど、読んでるコッチが恥ずかしい展開だった。 ラストは予想通り合わせ石。予定調和というか、予測どおり過ぎて面白さ半減。 まぁ、ルートを通してみれば悪くはないけど、物凄く面白いとも思わない。 展開の起伏がビミョーにあるだけで、メリハリがあるとも言えないレベル。 この話は……「別れ」が描かれているのでしょうか? 私にはよくわからないんですけど…(汗 正直、面白いと思えるような要素が見当たらない。 予定調和だし、別れと言っても、一時的なものだし、切羽詰るような状況でもない。どことなく中途半端な感じに思う。 ラストは前向きな感じだけど、ラストに向かうまでが前向きではないし、ライターが一体何を言いたいのか理解できない。 でも、悪くはなかったので、このルートは評価7点。 しかし、他所では何を絶賛してるんでしょうかねぇ…?? |
〜〜浅倉奈緒子ルート〜〜 2年前の話? 何かよ−わからんままにエロシーン発生…???? 普通すぎて何もない気がする… アレレレレレレェェェえ????????? 何もないまま終わってしまった…… 結局丸戸キャラだっただけで…それだけ。 子供の頃のCGがあったけど、何を意味してるのか不明。 なんだったのかよーわからん。 伏線にもならんとは…意味ないやん! 内容が薄すぎて話にならないレベル。 起承転結がないとか、展開に起伏が無いとか… そういうレベルじゃぁないね。 エロがあって終わっただけ…という感じ。 評価…2点直行。 テキスト読む時間が勿体無いと思いました。時間を返してください。 |
〜〜六条宮穂ルート〜〜 海、洞窟、2人きり。そして怪我して、舐めてたらエロシーン。単純すぎ… 別れ。そのための夏休みの思い出作り それだけ。 不毛な内容だった。 評価2点直行。 |
というか、段々内容が劣化しているのが気になる…… 序盤に撒いたイベントが描写されるのって、羽山海己ルートと沢城凛奈ルートだけだから、他のルートをプレイする意味がないような気がする…… シナリオの構成が悪いのが明白で、 結局、羽山海己ルートと沢城凛奈ルートの話の内容を考えて、その他はオマケという感じだ。 だから、序盤からの流れが非常に悪い。 また、羽山海己ルートを見ても、関係してるのは寮が潰される話だけでその他は関係がない。沢城凛奈ルートに至っては寮が潰される話が不要だ。 だから、バランスが悪い。 もう少し、シナリオの構成を見直すべきであると思う。 |
2006/05/19 |
「この青空に約束を」 〜〜藤村静ルート〜〜 エロ重視ってわけでもないが…エロばっかり描写されてる希ガス やっぱ猿って感じだな いい加減こういった青臭いエロというか…発情だけしっぱなしで薄いエロは秋田 内容? 案の定、薄い。 ラスト? あれを美人かどうか判定するのは苦しいかと思われ。もっと画力が必要ナリ 評価、2点直行。 |
「この青空に約束を」 〜〜桐島沙衣里ルート〜〜 教師と生徒の背徳感…というのは感じられず いつの間にかいい雰囲気になって、はいお終い…と。 島がリゾート観光地に開発あれるのを…という展開か…ありふれた展開 最後は茶番丸出し。なんかのドラマの影響か?? 正義を振りかざしているようで結局自分達のエゴを満たしてるだけ。 桐島沙衣里は主人公と寮でHしてるだけだしな。 自分達の主張は通すけど、自分達の行動は咎めない。 ジャイアン式の オレのモノはオレのもの。お前のものはオレのもの と考え方が変わらん気がする。 まぁ、つまりは身勝手なだけということ。都合の良いことだけが正義として振舞われる。 このシナリオ、プレイして爽快な気分には全然ならん。私にはかなり不快だった。 評価、3点直行。 |
「この青空に約束を」終了です。 まぁ、何というか……ルート別の評価を書いてるので、今更誤魔化すこともしないけど… ”面白くはなかった” と書いておきます。ただ、”悪くもなかった”けどね。 いつもの戯画作品に比べればマシだと思う。 しかし、全体的に青臭いというかねぇ… 古い青春ドラマを見させられただけという感じ。 私からすると古臭くてプレイしていても恥ずかしい内容なんですけど、 今の若い人達には新鮮なんでしょうか? 正直、他所では何をもって良作判断しているのか理解できません。 いつもの丸戸キャラのようにキャラ重視なんですか?? 粗方のレビューは書いたので、他所のレビューサイトをいくつか廻ってみましたが、 どこが良いのか判断できないレビューばかりで困りました。 特に高得点付けてるサイトは何が書いてるのかさえわかりません。 ゲームより丸戸氏を褒めるレビューなんて読む意味ないと思うが…… 「この青空に約束を」のレビューではなくて、丸戸氏をレビューしてる気がします。 まぁ、私のレビューも他人から見るとそう映るのかもしれませんけど(大汗 私のこの作品のレビューは評価が低いので公開するのも止めようかと思ったんですけど、 他所のレビューを読む限り、別に気にすることでもないかな…と思い始めました。 例えば、「笑える」 とか書いてるレビューサイトがあるんですけど、 この作品って笑えるポイントなんてありましたっけ? 確かに、「ニヤリ」 ぐらいのものはあったかもしれませんが、「笑える」は誇張し過ぎだと思います。 正直、「この作品は「笑える」のでオススメです。」 なんて私には到底レビューで書けません。 去年発売した「ぱいめが」であれば、「この作品は「笑える」のでオススメです。」と堂々と書けますが あと、「泣ける」ますか? どこに「泣ける」ポイントがあったのか教えて欲しいです。 私には感動すら出来ませんでした。確かにそれっぽい雰囲気はあったかもしれませんが、 感動する…とは誇張し過ぎだと思います それに評価されているのは主人公の性格だけで、 その印象だけで作品全体が良かった…というパターンがありますねぇ……。 まぁこういった評価のサイトはちゃんと評価してるんだなぁ…とは思いますよ。 というのも、単に私と評価するポイントが違うだけなのかな…と。 で、別に5点以下だろうが気にすることはないかな…と。 ちなみに現在、4点にするか5点にするか迷ってるところです。 まぁ、迷ってるときはいつも高い方の得点を付けてますけどね……(汗 |