HEAVEN 〜Death Game〜
M na RED 2005/8/26
シナリオ: 原画:宮田蒼

懸賞の旅行が当選と通知を受け、無人島にやってきた主人公。しかし、そこで行われていたのは生きるためのサバイバルゲームだった……という話。

パケからは…ダーク路線かと想像しましたが、実際はRPGですね…。Minkの”MISSION OF MUDER”を発展させたような感じです。経験値を稼いでレベルアップ…という方式ではなく、戦闘をしてその得た経験値を各キャラの能力パラメーターに振り分けていく…という方式です。そのため、戦闘に行き詰るのは最初だけで、先に進めば進むほど戦闘が簡単になってしまいます。特に経験値稼ぎをやってしまうと、ゲーム性のバランスが完全に崩れてしまって、非常に簡単です。というより、かなり作業的に感じました。ただし、中ボス、ラスボス辺りは結構強いので経験値稼ぎはどの道必要になります。
シナリオは、一本道のシナリオで、あるイベントを発生させれば次にどうすればいいかを懇切丁寧に書いてくれている仕様で……ファンタジーRPGに有りがちな御遣い冒険譚をプレイしている気分になります。ヒロインは5人いて、それぞれエンディングは用意されていますが、エンディング自体の必要性はほとんど感じません。各ヒロインとの接点はおろか、メインヒロインの神楽美咲ともシナリオ進行中は接点がほとんどなく、ゲームをプレイする限りは、戦闘に時間を割かれるために各ヒロインの印象はプレイし終わっても残りません。どのルートも、神楽美咲がメインとなり、最後の最後で分岐するという仕組みなので、シナリオ的にはかなりお粗末な出来…という印象だけが残りました。また、最終的なネタバレも、それまでに伏線が仕組まれていたわけでもなく、最後にダラダラと一方的に説明されて終わってしまう始末。つまりは、ゲーム途中での過程となるシナリオが、最後に全く活かされる事がないために、シナリオとしては行き当たりばったり…という感が強く残りました。
ゲーム自体は、1キャラクリア後においては他のヒロインのCG回収がメインとなり、それがかなり面倒です。シナリオ自体に変化がないので、この辺で完全に飽きてしまいます。一応はヒロインルート分岐…ということなのでしょうが、どう考えてもCGの回収ですね…。さらに回想の回収となると……


絵は、塗りが良い感じです。キャラ自体は若干顔が崩れているようにも見えますが、許容できる範囲にあるかと思います。
システム面は、テキスト送りについてはストレスは感じません。エフェクトも切れるので結構快適にプレイできます。個人的にはスキップ機能の停止をする方法に気を使って欲しいかと思います。スキップしてるのを止めるにはスキップボタンを押さなければならない……というのは…ねぇ…
BGMは、作風に合っているという印象。当たり障りのない音です。ボイスは女性のみ。


プレイした印象は、普通〜地雷という出来です。
プレイしていても、ゲーム性という点でバランスが非常に悪い…という印象です。
あとは、シナリオがお粗末な出来だったというのもマイナス要因です。これだと、RPGの戦闘がメインだった…としか言いようがありませんし、肝心の戦闘も…優れた出来とは言えない内容です。
全体として、CG回収が面倒だったという印象が強いです。スキップしていてもコレに数時間(6〜8時間)ぐらい割かれるのは覚悟しないといけません。シナリオがほとんど共通パート…ということや、ヒロインを攻略している気にならない…という時点で、こういったマルチエンドにしている必要性を全く感じませんでした。長い時間プレイできる(?)ゲームかもしれませんが、作業的になってしまったら意味がないです……


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