PRINCESS WALTZ | |
PULLTOP | 2006/04/21 |
企画・シナリオ:椎原旬/下原正 | キャラデザ・原画:たけやまさみ |
シナリオアシスト:東出祐一郎/林ふみと |
王子の妃を決める儀式・プリンセスワルツ。 1000年間続けられてきたその儀式の裏に隠された真の目的とは……という内容。 ゲームは、通常のAVGに、戦闘シーンでカードゲームになる……という方式です。 戦闘シーンのカードゲームはイージーとノーマルモードの難易度が設定できます。 イージーモードでプレイする限り、非常に簡単なゲーム性ですので、 誰でも気軽に出来る作品です。 シナリオは、序盤で主人公がエルディアントという世界の儀式・プリンセスワルツに巻き込まれる経緯が描写されます。 そして、その後は6人(実質5人。1人は最後の方で出てくる)の姫によるワルツの戦闘が繰り広げられていきます。 舞台は現代の世界であり、戦闘以外のパートは、主人公の日常的な学園生活が中心に描かれます。 ややドタバタっぽいノリの雰囲気ですが、 描写は短く、シナリオとシナリオを繋ぐ閑話みたいな役割です。 序盤が過ぎると、プリンセスワルツの儀式が本格的に描写されていきます。 しかし、中盤辺りになると、この儀式に隠された本当の真意が明らかになっていきます。 展開的には序盤から前半の伏線を踏みながら真実に近づいて行く… …というゲームをプレイしている人にも理解し易い展開です。 中盤辺りでは、前半で普通に抱く疑問がほとんど説明されます。 こういった部分で、プレイヤーにシナリオを理解しやすいように誘導していると伺えます。 ただ、中盤以降は、前半の伏線がほぼ全て明らかになっているため、 予定調和なシナリオの展開です。 新しく真実が明らかになることはないのでエンディングを迎えるのみ… …という印象を受けます。 こういった部分で、ストレートな展開でボリューム不足…という印象を受けてしまうかもしれません。 エンディングは1ルートのみで一本道です。 キャラクターが重視されているシナリオではなく、 あくまでプリンセスワルツという儀式に拘ったシナリオのため仕方がありません。 途中でHシーンの分岐はありますが、エンディングには影響されません。 Hシーンは完全なオマケです。 中盤辺りから発生しますが、回数的にも少ないです。 また、シナリオ上の展開でHシーンが発生しているため、 状況的には極々自然な流れですが、恋愛系のような展開を望む人には向きません。 |
立ち絵は3アングルで3ポーズぐらいでしょうか?会話での添って結構変化している印象があります 立ち絵の使い方も上手いし、キャラの表情もよく変わります。 ただ…このブランドの特徴か…塗りがイマイチな感じです。 システム面はさほど不満は感じません。テキスト送りは快適です。 ボイスは主人公以外のフルボイスです。ボイスはキャラに合っているという印象です。 BGMは作風に合っていて良い感じです |
プレイした印象は、良作一歩手前…という感じです。 シナリオは、あくまでプリンセスワルツの儀式に的を絞った内容であり、 それが序盤から終盤まで一貫しています。 内容的に理解し易いですし、 テキストでもプレイヤーが理解しやすいように誘導しているのが伺えます。 このゲームの世界観特有の固有名詞が出てきますが、さほど苦になるというような印象がなく、 独特の世界観を描いている割には敷居の低い内容だと思います。 また、ゲームにおける戦闘シーンでは、非常に簡単であることから誰でも気軽にプレイできると思います。 ただ、私はイージーでしかプレイしてませんので、ノーマルがどれほどの難易度があるのか知りませんが、ゲーム性を求める人には物足りないかもしれません。特に戦闘のカードゲームは、雑魚キャラオンリーのイベントであるのでゲーム性が確保できるのかどうかは怪しいと思います。 シナリオの展開は非常にテンポよく進みます。 説明でダラダラした部分がありませんし、主には会話中心で進みます。 ゲーム背景となる世界で、 プレイヤーが通常疑問に思うことは、大概は説明されます。 そういった部分で丁寧な作り…という印象を受けました。 シナリオの筋も非常によく通っていますし、 しっかりと読んでいけば登場人物の行動、思惑に矛盾した部分も感じません。 こういったようにシナリオ上、最低限押さえるべき所をわきまえた作りを提供してくれたことに好感が持てました。 ただ、惜しむところは、伏線が中盤で全て明らかになってしまうので、 ラストの展開が簡単に読めてしまいます。 そのため後半は、ほとんど戦闘パートを消化するだけの内容になってしまったのが勿体無いです。 また、展開もストレートすぎで、予定調和な部分と相まって、淡白な印象を受けます。 中盤でゲームシナリオの背景が全てが明らかになっている以上、 ラストに何らかのどんでん返しと言えるべき展開が欲しいですね…… ゲームは、キャラを重視する人には向きません。 シナリオの内容が重視されているため、登場人物の役割は押えられているものの、 キャラクターの描写はおざなりです。 恋愛モノを期待する人にも向きません。 Hシーンにしろ、シナリオ上の展開でしかなく、恋愛感情云々とは全然違います。 |
2006/05/14 |
「PRICESS WALTZ」インスコ完了。 現在プレイ中。 今のところ、中々良い感じ。 テンポが良いし、内容的に理解しやすいようにプレイヤーを誘導している文章になっている。 こういった作品は好印象です。 評判は良くないらしいけどね。 |
「PRICESS WALTZ」進行中。 私の感想は、まぁまぁ良い感じだと思う。 テンポが良いし、会話中心の内容。 それでもシナリオは理解しやすいし、何より余分な記述がほとんどない。 戦闘描写もサクサク進むから気持ちよい。 まぁ、戦闘のカードゲームはイージーだと全くゲーム性が保てないけどね。 簡単過ぎ……。 イマイチ判ってないのは、なぜプリンセスワルツの儀式が現代で行われるのか? ということなんですが……後々これが描かれるんでしょうか?? 作風はPULLTOPのドタバタっぽい雰囲気が全快で良いと思う。 戦闘での真剣勝負と対極だからね。メリハリが出ていて雰囲気的には良い。 ただ、第○話…と区切るのはナンセンスだと思う。 |
「PRICESS WALTZ」良いね。 2nd chapterプレイ中。 最初疑問に思ったことは、説明されました。 いやいや、中々筋が通っていて良いよ。 最初のイーリスがクリスと主人公が合身するのも納得がいくし、主人公の世界でプリンセスワルツの儀式が始まったのも納得がいく。 また、キジェ(セシリア)が主人公を足止めしようとしたのも納得がいく。 あとは、クリスに助言したのが誰かということと、 最初のchapterの最後になぜクリス一人でイーリスになる必要があったのか…ということなんだけど。 まぁ、これでクリスの傍にいたエイプリルの存在が面白いね。 彼女、主人公を助けるためにキジェを倒すけど、 これで彼女が今のプリンセスワルツを画策した一人だとわかる。 それでいて、セシリアの子供クリスを庇う…ということは… 今回のプリンセスワルツに乗じて何らかの漁夫の利を得ようとしているのだろう。 あるいは、そういった計画を初めから持っていた大元の首謀者か?? |
更に読み進めていると、すぐに解決した。 2つに分かれた祝福でワルツが崩壊し、魔王が復活らしい。 クリスに助言したのも、クリス一人でイーリスになったのも、魔王の策略か…… エイプリルは魔王の付き人のようだし、これで全て解決というか…私の思った疑問点が全てなくなった。 こういうようにプレイヤーが疑問に思うことがすぐにわかる作品っていいね。 こういった丁寧な作品は滅多にお目にかかれない…と思う。 まぁ、この後は、勧善懲悪系シナリオに直行っぽいけど(笑 でも、少なくとも私は、現時点でかなりの好印象を持っていますww |
2006/05/15 |
「PRICESS WALTZ」、ひとまず終了。 これからCG回収だけ。 素直な感想。 面白かった。 ライターが被っていたせいか、同社の「お願いお星さま」に酷似していると思う。 ただ、私自身、「お願いお星さま」の内容を完全に覚えてるわけでもないので、自信ないけどね。 ラスト辺りの展開は、「お願いお星さま」と多分似ていると思う。 また、ちょっとしたドタバタの掛け合いも「お願いお星さま」っぽい感じは受ける。 内容的には非常に判り易い内容だった。 固有名詞はあるけど、それほど苦に感じない。 疑問に思う箇所はほとんど説明されていた。 また、そういった説明も筋が通っていて良いと思う。 テンポは良いし、必要最小限のことしか描写されていない。 戦闘シーンとかは余分な記述がないので、スピード感がある。こういった部分はかなりの好感が持てる。 エロは完全なオマケ。設定上のことでしかない。 つまりは、 ・イーリスになるためには、合身しなければならない。 ・合身を繰り返すことによって、心を通わせ発情する ・また、力を得るためにはHする ……と。 「PRICESS WALTZ」のエロは恋愛感情上のものではなくてシナリオの流れでの事務的な性交渉だけ。 あとは、前半の色々なことは、全部魔王が復活するための策略だったこととか…… いつものワルツの儀式と思われていたことが、 実はその裏で……という展開だったしね。 まぁ……シナリオ上、起伏のある展開で良かった。 起承転結も感じるし、 最終的には勧善懲悪系の内容だったから目的もハッキリしていて良かった。 2nd chapterの初めの方で、大体のネタは掴めるから、そういったネタをちゃんと理解していれば作品の世界観にも入りやすい。 単純に戦いだけが描写されているゲームではないね。 やや、不満があるとしたらボリューム不足だったことが気になるだけ。 この辺は、テンポ良い展開と、ムダを省いたことが仇になってるけど。 評価は…7点か8点ぐらいかな。 ・マイナス要因 ルートが完全固定されてるし、CG回収が作業的になってしまうのが面倒 あとは、話の内容がちょっとストレート過ぎるかな……。 |