メンアットワーク!3 〜ハンター達の青春〜
Studio e・go! 2002/12/27(2006/09/01の「MW4同梱版」でプレイ)
シナリオ:高橋直樹/まじか 原画:山本和枝

AVGパートをメインにしたRPGです。

ハンターの育成学校であるウォザーブルグ魔法学園に入学したライル(主人公)。
そこでヒロイン達と交流を深めていく内に、
前学長であるアイザックの「賢者の石」争奪に巻き込まれていく…
という内容です。

ゲームは、
通常のAVGパートをメインとしています。
ここでは、ヒロイン達と会話しながらイベントを発生させていくことが主な内容です。
また、ヒロインを授業に誘ったり、食事に誘ったり、勉強に誘ったりと、
こういった好感度を上げる作業もしていくことになります。
この好感度を上げていくことが、ヒロインのイベント発生に繋がっていくことになります。
また、授業や、勉強などで魔法(スキル)の能力を上げていくということも
ゲームの進行に重要な役割を果たします。

イベントは、エゴ特有の明るい雰囲気の軽快なテンポを重視したモノが多くあります。
そのため、シナリオの進行上においては親しみ易い雰囲気で進みますが、
一方でやや真剣みに欠ける傾向があります。
あとは、キャラクターの設定が上手く出来ており、
こういったキャラ設定を活かしたイベントが多い…というのも特徴的で印象に残ります。

シナリオの流れとしては、ヒロイン単独で狙うことが不可能です。
他のヒロインとの交流も必要であり、
更に特定のヒロインはHイベントを強制で見ないと先に進みません。
よって、純愛を貫く内容を希望する人には向きません。
どちらかと言うと、ゲームは我武者羅にどのヒロインに対してもイベントを発生させて行き、
最終的に好感度でヒロインルートを調整する仕様になっています。

戦闘パートは、非常に簡単にできています。
苦もなくレベルを上げることができますが、過剰にレベルを上げようとすると苦労する仕様です。
そのため、過剰にレベルを上げすぎていかないように進めるのがコツでしょう。
戦闘難易度は低いのですが、モンスターの思考能力が弱く、
大概は主人公を一点集中で攻撃する思考能力です。
ただし攻撃フェーズの順番がわかる仕組みになっていますので、コツさえ掴めてしまえば戦闘は楽です。
ドロップアイテムの確率が低いことや、
武器・防具の入手のし難さから中盤で苦しくなりますが、
これもコツがわかれば大して問題にはなりません。
魔法(スキル)が多くあるのですが、大概は有効利用できないままの存在になります。
これはエロゲのRPGということで仕方のないことなのかもしれませんが、
自由度が高い割には不要な要素が多いという印象を受けます。

その他、調合、アイテム交換…などがあります。
しかし、これを利用するのは人それぞれでしょう。
これらを利用しなくてもクリアするのは簡単だからです。

Hイベントは、基本的にルートが確定する前後に発生します。
フィリスだけは定期的(日付が関係する)に発生する仕組みになっていますが、
ゲーム全体としては後半に集中…という感じです。
内容的には、長くもなく短くもなく…と適度な印象。
ただ、ゲームの進め方によっては初回Hイベント以降の発生条件が判り難く、
結局CG・回想を回収できないままエンディングを迎えてしまうこともあるかと思います。

絵は、美麗です。
立ち絵は2アングルの表情違いです。
表情の変化は普通のレベルですが、あまり大きな変化がないためにビジュアル的にはもう少し努力して欲しいです。
イベントはCG付きのものもありますが、大半はテキストのみの処理になります。
内容的には悪くはないので、さほど気にはならなかったのですが、
イベント数の割にはCGがHイベントに偏り過ぎのような気もします。

システム面では、さほど不満は感じませんでした。
ただ、プログラムの仕様上からか…セーブ位置とロードの関係でバグが生じます。
これはイベント発生の関係で矛盾が生じてくるので、こういったところは改善して欲しいです。

ボイスはフルボイスという仕様です。
BGMは、いつものエゴのBGMの流用でしょうか?

プレイした印象は、
攻略をした視点で見ると結構楽しめました。

イベント数が多く、発生条件も様々であったため
検証するのに結局200時間以上もプレイするハメになりましたが、
意外に飽きることなくプレイが出来ました。
繰り返しプレイにしろ、戦闘パートでさほど苦労することがなかったために、
ストレスらしいストレスは感じません。

しかし、RPGということで戦闘パートを重視する人には不向きなゲームだと思います。
これはモンスターの思考能力が弱いことや、
大部分の魔法(スキル)が不必要なこと、
そしてレベルが非常に上がりやすく、
力押しで戦闘を乗り切ることが出来る…など。
そのため、多くの用意されたものが有効利用されなくても、クリアすることが容易なために、
結局RPGとしてのゲーム性が確保できていたかどうかは私としては疑問に思います。

しかし、アドベンチャーとしての内容はさほど悪くはない印象を持ちました。
エゴ特有の雰囲気が充満したアドベンチャーパートは好感が持てますし、
軽快でテンポよく進む展開にも好感が持てます。

ただ、シナリオの核となる部分の描写がイマイチはっきりとせず、
もどかしい感じで進むのが難点です。
そもそも、シナリオの目的が明確化するのはラストの部分というのが惜しいかと…
一応、布石となる伏線は描かれていますが、
やや描写不良のためにラスト部分でシナリオが一気に進んで終わってしまう印象を受けてしまいます。

あと、好感度の設定の敷居を高くし過ぎている印象を受けます。
イベントを済し崩し的に進めていくと、好感度を上げるためだけの作業に没頭することハメになります。
もう少し、こういったところで好感度の設定を合理的に最適化して欲しいです

個人的には、戦闘パートとアドベンチャーパートが上手い具合にブレンドされた内容だと感じました。
戦闘パートに長い時間を費やすこともなく、
ゲーム進行にも軽快なテンポを重視した作品としてはバランスは取れていると思います。


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以下、日記からのログです。ネタバレの可能性あり

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