スペックなど
    • OSはWindowsXP Pro SP2 x86
      VISTAからのダウングレードなのでVISTAでリカバリーも可能ですが、わざわざWindowsVISTAにする人はいないでしょう。
      …ということで貴重なWindowsXPをリカバリーできるノートPCです。 メーカー製なので当然アクチ無し…というところが大きいです。 またeSATAを装備しており、WindowsXPなのに最初からAHCIドライバが組み込まれている(eSATAを動作させるにはAHCIドライバが必要。WindowsXPには通常AHCIドライバが無い)ところがとても貴重です。
      通常であれば、AHCIドライバを組み込んだWindowsXPのインストールディスクを作成してOSを再インストールする必要があるため、 リカバリーしてもWindowsXPでAHCIドライバで悩まなくてもいいところが良い所です。

    • メモリ
      出荷時の状態ではSAMSUNG製 200Pin PC2-6400 DDRII SO-DIMM 2GBが付いています。
      32ビットOSのため、メモリの増設において大きな制限を受けます。 OSのメモリ管理領域は3GBまでで、これ以上のメモリを増設してもOS管理外領域となります。 4GBのメモリを増設しても1GB分がOS管理外領域になります。

      メモリスロットは2つあり、同じメモリを2つ挿すことによってデュアルチャンネル動作できます。 ただし、FSBは1066MHzなのでデュアルチャンネルの効果がそのまま出るのはDDRII-533のみで、 DDRII-800でデュアルチャンネルを組んでも事実上のボトルネックとなり、パフォーマンスが大きく上がらないと予測できます。 しかし、流通で出回ってるDDRIIの2GB以上のメモリはほとんどがDDRII-800になりますので、 メモリ容量を上げるためにはボトルネックを承知の上でDDRII-800メモリを2枚挿すことになるでしょう。

    • CPUはCore2DUO T9600。
      そこそこの能力です。 ノートPCの能力としては十分なレベルと言えます。
      ただ、このノートPCはCPUのベンチ測定をしてもスコアが一定しません。 CPUの上限値を超えるスコアを出すことは当然ありませんが、 サーマルスロッティングによって能力が突如として落ちることが頻繁に起こります。 通常使用で使っていても、突如として動作にもたつきを感じることがあります。 いわゆる「もっさり」動くPCでかなりのストレスを感じます。 この時にキーボード部分を触ると、結構な発熱状態になっているのがわかります。

      しかし、この状況は改善できます。
      以下の2つのことをやると改善されました。
      1. BIOSアップデート
      2. CPU、GPUにシリコングリスを塗る
      2つのうちのどちらが原因なのかまではわかりませんが、これらをやるとこのノートの発熱の状態は改善できました。 また、ベンチマークでの測定においても安定したスコアを出すようになりますし、突如として「もっさり」動くことも無くなりました。

    • HDDはSEAGATEのSATA 7200rpm 250GB 2.5インチHDD。
      シーケンシャルRead、Writeともに100MB/sぐらいなのでHDDの能力としては申し分ないレベルです。
      これは一旦WestrenDigitalの5400rpm 320GBに換装していましたが、 その後、HITACHIの7200rpm 750GBに換装していました。

    • GPUはnVIDIA QuadroFX 770M。
      VRAMは512MBで、MXMモジュールで増設されています。 ただ、このGPUを他のGPUに換装できるかと言うと…難しいと思います。
      まずはMXMの規格。
      そして基盤の大きさ。
      そしてヒートシンクの位置。
      これらを考えると他のGPUに換装をするのはまず無理だと思います。 特にヒートシンクは空冷ファンからヒートパイプが伸びて直結されているので、 QuadroFX 770Mと同じ位置にコアが無いと、ヒートシンクが取り付けられません。

      解像度は最大1920x1200。快適な広さです。 しかし、15.6インチモニタなのでこの大きさだとWindowsで通常フォントの大きさでも少し見え難くなるかも。

      nVIDIA QuadroFX 770Mの性能は、ローエンドクラスのGPUです。


      G96M-A1なので、GeForce9500GTがベースになったモバイルGPUになります。 GeForce9500GTとの違いは、コアクロックとシェーダクロックが低く設定されています。 パイプライン数やメモリバスは同じです。 また、Quadroという性質上、DirectXに特化せず、OpenGLに特化したドライバになります。

      GPUzで見ると、アイドル時のクロックは随分落ちます。


      ノートPCのグラフィック性能…という部分では十分と思いますが、 3Dゲームをプレイするには向きません。 古いゲームであればギリギリ大丈夫…という程度でしょうか。