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AMD Phenom 9600+ クアッドコアの実力

GeForce7950GT / GeForce8800GT / RADEON HD3870の実情

(チートなしw)

2008/02/01現在

メインで使っているマシンのスペックを試みました。

AMDのデュアルコアはIntelに先行しただけあって、間違いなく優秀なCPUであることには変わりがないが、クアッドコアは?
となるとIntelの後追いだけにあまり期待が出来ないかもしれない。

何しろ、AMDのクアッドコアはデュアルコアを2つ並べただけ…という苦しい状況がある。
しかし、Phenomでいきなり9600+という数字を提示してきた以上、AMDの底力に期待したい…
という意味で今回のスペック変更を敢行しました。

Phenom9600+にAMD790FXの組み合わせ。
チップセットは最近nVIDIA nForceの出足が鈍っているだけに、
AMDが買収したATIとのコラボレーションも気になるところ。

実際、AMD系チップセット + RADEONでCROSSFIREするシステムが、 nForce + GeForceのSLIを凌駕できるのか知りたいところではある。
ちなみに私は昔SLIで騙されたクチである(エロゲーマーには関係のないものだったw)

ということで、
GeForce7950GT / GeForce8800GT / RADEON HD3870
の能力テストも兼ねて以下に続く……

今回の購入物。
CPU、マザーボード、メモリ×4、HDD、グラフィックボード×2
その他に20インチ液晶モニタを購入し、
合計174000円です。

サウンドカードは以前のSound Blaster Audigy2を流用します。

CPUのパッケージの中身。
リテールクーラーとCPU。

CPUは、AMDの「Phenom 9600+」です。
消費電力95WとAMDの中でも比較的高めの消費電力。

動作クロック:2.30GHz
L2:512KB×4
L3:2MB
FSB:HT3.6GHz
Socket:AM2+


相場:2.8〜2.9万円ぐらい(BOX)
BOXのリテールクーラーですが、銅製であるのが標準になっているのはともかく、 銅製ヒートパイプがリテールクーラーになっていたのは驚きw

ただ、ヒートシンクは完全な銅製ではないため、無茶苦茶重い…というわけではない。
これが全て銅製だったら、めっさ重いよ?

というか、これほどクーラーに凝られるとCPUの加熱が厳しいのか??
と不安になってしまうなぁ……

マザーボードと添付物。

マザーは、
GIGA BYTEの「MA790FX-DS5」
チップは「AMD790FX」で、フルATX仕様。
SocketAM2+、DDRU1033まで対応、
GigaBit LAN、SATAU(3Gb/sに対応)、RAIDを標準装備。


しかし、3〜4年前はオプションが多かったんだけど、 去年買ったGYGABYTEマザーもそうだが、添付物が全然ついてない。
USB2.0の増設ポートぐらい付けて欲しい

相場:2.3万円ぐらい

メモリです。

DDR800のノーブランド品

容量は1枚1GB。
しめて総計4GB分。
勿論デュアルチャンネル動作させることが目的だ。

相場:1枚2700円

グラフィックボードと添付物。

GPUはGIGABYTEの「GV-RX387512H」をCRFOSSFIRE動作させるために2つ購入しました。
チップは「RADEON HD3870」で、VRAMは512MBです。

相場:1つ3万円ぐらい

追加で購入したグラフィックボードと添付物。

GPUは玄人志向の「GF8800GT-E512G」です。
チップは「GeForce8800GT」で、VRAMは512MBです。

相場:1つ2.3万円ぐらい
結構デカイ。
クーラーは2スロット消費するタイプで、しかもこのクーラー……滅茶苦茶五月蝿いんだな。 静音を求める人には耐えられない音を出します。
かくいう私もこの音には耐えられません。

スペックを求めるか静音性を求めるか…
の決断になりますが、これだけは言えます。

「エロゲユーザーは、GeForce7950GTにしなさい」

と書いておきましょう。

マザーのソケットにCPUを装着。

この装着する瞬間がわくわくするんだな……

CPUの上にリテールクーラー設置。
当然、シリコーングリスを塗らなくても良いので楽。
クーラーの設置は難なく簡単に終わります。
昔だと素人には……という感じだったんだけどね…

リテール品のクーラーは、それほど五月蝿くは無いです。 回転も2000rpm辺りをキープするので、ゴツイフォルムの割には静かだったので安心です。

ヒートパイプの雄姿が美しい……ww

メモリ装着。
とりあえず4枚挿し。

しかし、実際には2枚しか挿してません。
というのも、この後に判明したんだけど、BIOS上では正常なのだが、WinXP上で4GBの認識がオカシイ。 動作させていてもOSが非常に不安定になってしまった。

原因を突き止めると、メモリ4GBが原因でした。

RADEON HD3870を1枚挿してみました。
RADEON HD3870を2枚挿し、CROSSFIREケーブルでリンクさせます。

見てのとおり、PCIスロットを圧迫する存在感。
ここまでくると、2枚購入したことを物凄く後悔するわけだww

メインで使ってるマシンは一応ケースには入れています。

(フタはしないんだけどね……)

サウンドカード

今回もCreativeのSound Blaster Audigy2を流用します。
もう何年使ってるのかなぁ……
お世話になってますw

ちなみにPlatinum版なので前面の5インチベイにフロントコントロールパネルが標準装備されます。

見難いけど、スイッチ関係はこんな感じ。

スッキリ収めてみました。
アングル変更。

グラフィックボードとサウンドカードがスレスレの位置関係になってる。 これではGPUのコアのノイズでサウンドカードのチップがやられてしまうのが心配になる。

RADEON HD3870の2枚購入は、かな〜〜〜り後悔する瞬間だった。

HD bench ver3.40

今までと少し条件変えてます。
デュアルコアでも数値が正常値ではなかったようなので、ver3.4にしました。
これでグラフィック関係が正常値になります。

また、測定も領域を1600×1200の32ビットと、2D描写で負荷をかける測定にしています。
この方が実際に則していますしw

左図は今回組んだPCのベンチスコアではなく、
以前使っていたマシンのスペックを同一条件で採取したときのスコアです。
Athlon64×2 4600+、
nForce590SLI、
DDRU800、
GeForce7950GT

の組み合わせです。
今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

領域1600×1200でもすこぶる高いスコアを叩きます。
2D描写では申し分ないスペックです。 またフレームレートも正常値を叩いてますし、エロゲーマーにはこれで十分です。
今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

スペック的には高いスペックを誇りますが、 基本的な能力がGeForce7950GTよりも劣ります。
2D描写ではGeForce7950GTの能力に敵いません。
今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870のCROSSFIRE×2です。

初め、このベンチスコアを見たとき、泣きました(TT
能力が出ていない…と思い色々と試行錯誤しましたが、この能力の低さは仕様です。 2D描写では、GeForceに全く太刀打ちできない状態です。 ましてや、フレームレートが正常値を出していない時点で言語道断です。
値段の高いGPUな割にはお粗末過ぎな結果が残りました……。


CPUはAMD初のクアッドコアで、その能力は9600+という数値を表示しているだけあって、AMDらしいCPUです。
浮動小数点演算に強いAMDを誇示するかのように、以前使っていたAthlon64 4600+デュアルコアよりも遥かに高いベンチを叩いたのには驚き。 正数演算との開きは如実になってしまいましたが、負荷の度合いから見ても浮動小数点演算が強い方がWindowsにおいては有利だろう。

マザーのチップセットの影響か?
メモリのベンチスコアが異常に見える…
同じDDRU800なのに、これがnForceとの違いなのか、クアッドコアの影響なのか…?
何にしても、デュアルコア+nForceの組み合わせのときに比べれば、倍…まではいかないですが、それに近いスコアが出ているのが事実です。

Crystal Mark2004

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870です。

今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870のCROSSFIRE×2です。



中々、面白い結果です。

2D処理だと、GeForce7950GTの圧勝です。
しかし、3D描写だとRADEONがCROSSFIREに関係なく非常に高スコアを叩きます。

ベンチが稼動している時にもGeForceとは明らかに違うフレームレートと描写速度でした。
若干ドライバによるチート…のような気もしないでもないですけど、RADEON系ってこんななのでしょうか??

CPU、メモリの測定は、HD benchと同じ傾向ですね…

Super π ver1.10



CPUの能力テストです。
もはやメモリの影響が出るところまでは行かない…

オーバークロックせずに104万桁で40秒を切る時代がやってきました。
しかも、35秒です。

しかし、ここで問題が発覚です。
3355万桁だとAthlon64+×2 4600+が31分台で終わります。
Phenom 9600+は35分台なんですけど……
1677万桁あたりで逆転現象が起きてますね…

AMDのクアッドコア…もしかしてダメなのでは…??

3D Mark 2001SE

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870です。

今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870のCROSSFIRE×2です。



RADEON HD 3870ですが、2D描写だと話にならないくらいダメダメさを露呈していますけど、3D描写は正常値を叩きます。

3D描写の能力的にはGeForce7950GTの上を行きます。
ただ、GeForce8800GTには適わないようですね。
CROSSFIRE×2だとGeForce8800GTを上回ることが出来ますけど、2枚挿してこのスコアで納得が出来ますか?

まさしく「金返せーーーーーー!!」と叫びたいwww

3D Mark 2005

RADEON HD3870はもはや測定する意味がないと悟りました。
3D Mark 2001SEのスコアを見ての通り、
CROSSFIREであの状況では期待できないスペックであることは間違いがないわけで、
ましてや2Dの能力が乏しいとなると、これ以上スコア取りする意味を感じません。
以下は、GeForceの能力テストになります。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。



3D Mark 2006

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。



新しいベンチになると、差が開いてきます。
これはGPU処理の命令の違い、或いはレンダリングパイプラインの数の違いによるものかもしれません。
負荷が重いと最新のGPUが有利…なのでしょう。

ただ、あくまで3Dの重い処理だということをお忘れなく…

はちベンチ

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
Radeon HD3870のCROSSFIRE×2です。


グラフィックボードの影響が全くありません

機神飛翔デモンベイン ベンチマークver.2

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。


負荷が軽いとGeForce7950GTの強さが出てしまうようです。

真・三國無双3ベンチマーク

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。


差が出ません。
まぁ、普通のゲームだとGeForce7950GTだろうが、GeForce8800GTだろうが一緒だww

FFベンチ

今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

FFベンチのHighで測定したもの。
今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

FFベンチのHighで測定したもの。
今回組んだマシンでGPUに
GeForce7950GTを使っています。

FFベンチのLowで測定したもの。
今回組んだマシンでGPUに
GeForce8800GTを使っています。

FFベンチのLowで測定したもの。

7950GTと8800GTの差があまり出ません。
現実を見ると所詮はこんなもんです。

総括

  • チップセットの能力について

      CPUの能力としてPhenom9600+は十分9600+の仕事は果たしていると思われる。 浮動小数点演算の異常に高いスコアはWindowsを使う以上は必ずその能力の恩恵を受けることになる。 特にビデオエンコードするマニアは迷いなくAMDのクアッドコアCPUを選択するべきだ。

      しかし、問題はSuper π ver1.10で長時間処理するほどAthlon64×2にスコア負けするのが気になる部分ではある。
      ただ、メモリのスコアも高スコアであることからPhenomとAMD790FXの組み合わせは悪くはない選択だとは実感できた。


  • GPUの能力について

      AMD790FXを選択する意義としては、ATI RADEON HDシリーズによるCROSSFIREシステムの構築だ。 AMD系だと昔はnVIDIAがGeForceを2枚挿しすることで能力向上を計ろうとしたが、結局はその恩恵を受けることが難しかったのが痛いシステムである。

      今回のRADEON HD3870のCROSSFIRE×2はどうであろうか?

      私の感想としてはnVIDIAのSLI以下だということしか考えられない。
      そもそも、RADEON HD3870の2D描写が非常に芳しくない結果だけが目立ち、更に2枚にしたところで3D描写でもGeForce8800GTよりも僅かにしか上回ることが出来ない。 コストパフォーマンスからすると、素直にGeForce8800GTを選ぶ方がマシだ。

      つまり、RADEON HD3870はよっぽど重度のオンラインゲーマーしか恩恵は受けられない。
      2D描写が論外なパフォーマンスで、ましてや正常なフレームレートすら出せないのでは、エロゲーマーにとってはGeForceしか選択の道はないということになる。

      では、GeForce7950GTとGeForce8800GTではどうであろうか?

      私の感想としてはGeForce7950GTで十分である。
      GeForce8800GTのチョイスはオススメできない。
      なぜなら、GeForce8800GTは冷却に難を抱えるGPUだ。
      負荷がかかり続けると非常に高熱になり、ボードを触ることすらままならない。 また、私の購入した玄人志向の「GF8800GT-E512G」はクーラーが非常に五月蝿くて耳障りである。これは正直なところ、耐えられるレベルではない。
      ましてや、負荷の重い3D描写でしかGeForce8800GTは能力を発揮できない点からしても、 やはり3D描写に特化したGPUという位置づけに変わりはないだろう。

      で、エロゲーマーには「GeForce7950GT」が非常に優れたGPUであったという結果になってしまった。
      ハイスペックを名前だけで追い求めると失敗するので、エロゲーマーは名前に騙されないよう気をつけるべきである。